道の両端の木々を目の隅に
追いやりながら君の気配探る
声を忘れそうさ
深く腰掛けて外を見たまま
左と右でルルラゆびあそび
君は人形
道が揺れるから
「だいじょうぶよ」
少し寒いかな
「きにしないで」
僕の言葉は空回り
星が見えたら
星が見えたら
君に残るわだかまりも 六等星の彼方へと
飛んでゆけばなぁ
飛んでゆくかなぁ
いちにのさんで目開けて見上げてね
いいかい?
砂の上なら歩調は横揺れで
つなぐはずの左手もゆらり揺れ
あと少し遠い
先行く君は背をまるめたまま
スローペースで止まらず進むから
機械仕掛けのよう
風が強いから
「だいじょうぶよ」
下が暗いかな
「気にしないで」
まるで独り言になった
星が見えたら
星が見えたら
君のこころのささくれもカッシーニの間隙に
吸い込まれたら
吸い込まればなぁ
いちにのさんで目開けて見上げてね
いいかい?
|